こひつじ幼稚園について
園長あいさつ
私は日本で重度心身障害児保育、児童相談所、プレイグループ、そして香港日本人幼稚園で9年間、子どもたちと心のふれあいをしてきました。その中で、神様からビジョンを与えられ、香港カオルンサイドで日本人の子どもたちのための幼稚園を開園することに致しました。
私たちは、「子どもたち一人ひとりはみな神様に愛されて創られたかけがえのない存在である」というキリスト教の教えに根ざした保育を目指しています。
聖書は、全ての子どもたちを神様が計画を持って創られたと教えています。幼稚園には様々な子どもたちが集まってきます。背が高い子、低い子、活発な子、おとなしい子、色々な違いがありますが、なぜ違いがあるのかというと、一人ひとりが彼ら自身であるようにデザインされているからなのです。誰一人同じ人間としてつくられた人はいません。この違いがときに、特に思春期には、劣等感を生んでしまうことがあります。また、私達大人も、この違いを人と「比べる」ことによって子どもを、自分自身をも追いつめてしまうことがあります。
私たちは聖書の神様の言葉に基づき、子どもたちに、自分が価値のある特別な存在であることを伝えています。人格が形成される上で幼児期が最も大切な時期であるということは、物事が便利になった時代になっても昔から変わっていません。この時期に肯定的なセルフイメージを形成し、自分自身がかけがえのない大切な存在であり、十分愛されていることが感じられるように見守っていくことがとても大切だと考えています。
また、子どもたちを見守る中で、私たち大人のあり方も問われると思っています。幼稚園の役割は子どもたちの命の安全と心と身体の健やかな成長を見守ることですが、何か問題が起きたとき、大人は一方的に「教える」のではなく、子どもの心に寄り添い、共に悩み考えることが大切だと考えます。
私たちは親として、教員として、一人の大人として、目の前の子どもたちとどう関わり共に生きていくべきか常に考えさせられています。何十年保育をしてもその思いはなくなりません。ですが、神様は私たちを造り、大きな愛をもって私たちと共にいてくださいます。その安心の中で、子どもとじっくり向き合い、思いに寄り添い、あたたかく見守ることがキリスト教保育だと考えます。
また保護者の皆様との関係では、親と教員との信頼関係が絶対に必要だと考えています。子どもたちがそれぞれその子らしく成長できるように、子どもと正面から向き合いながら、保護者と保育者が互いに連携し、子どもを育てながら自らも「育ち合って」ゆく、日々の小さな語り合いを積み重ねながら子どものために大きな信頼のスクラムを組んでいく、このようなあり方を目指しています。
この園で過ごす子どもたちが神様の愛にやさしく包まれ、ご家族の皆様に見守られながら、お友達や先生たちと楽しく過ごし、人と出会うこと、共に生きることの素晴らしさを感じる心を育て、そして大人になったときに心豊かに表現ができ、自ら考える力を持ち、判断、決断、実践ができるようになることをいつも祈っています。
園長プロフィール
富田 由美子
- 日本女子大学家政学部児童学科卒
- 香港浸會大學持續教育學院(School of Continuing Education, Hong Kong Baptist University)
幼稚園校長證書(Certificate of Kindergarten Principals)取得
日本での重度心身障害児保育、児童相談所、プレイグループでの勤務経験の後香港へ渡港。日本人幼稚園で9年間の勤務。子どもたちとのふれ合いの中で、日本語幼稚園が香港島に集中していたために遠くからの通園を余儀なくされている子どもたちを見て、九龍サイドの日本語幼稚園の必要を強く感じるようになり、2013年7月、キリスト教の理念に基づき九龍紅磡地区にこひつじ幼稚園を開設。